COLUMNコラム
SDGsソーシャルクラブの活動インタビュー
私の所属するスポーツEX部では、民間の企業様や協会・団体様が主催するスポーツ大会のほか、国民体育大会などの自治体が主催するスポーツ大会の実施業務に携わっています。
私の担当は、主にゴルフトーナメント、サッカー、バスケットボール、テニス、バレーボール、ラグビーなどの各種スポーツイベント会場における企画・設計・施工です。そのほかにも、来場者に楽しんでいただくイベントコンテンツの企画や運営スタッフ・コンパニオンの派遣・管理、ステージ演出・進行・出演者の管理など、スポーツ競技と同時に開催されるイベントを来場者に最大限楽しんでいただく業務を担当しております。また、VIPの方々にスポーツと観戦を楽しんでいただくラグジュアリーサービスも提供しております。
いつの日からかスポーツイベントのみならず、様々なイベントの実施に向けてクライアント様と打ち合わせをしていると「SDGs」という言葉を良く耳にするようになりました。
当時の私は、SDGsとは単純に環境をやさしくする「エコロジー」と同義語かと思っておりましたが、調べていくうちにSDGsの意味合いが全く違っていることに驚きました。そして、もっとSDGsを知りたいという想いが強くなったのを覚えています。その時にちょうど社内で「SDGsソーシャルクラブ」という活動が立ち上がったのをきっかけに応募し、面接を経てメンバーとなりました。SDGsを理解することで、クライアント様が掲げる目標に賛同する事が多く、その内容をイベントの中で露出・アピールしていく事が私たちの使命と思い、事業に活かすべきだと感じました。
本音でいえば、SDGsのことを勉強し始めた時は正直落ち込みました。それは、何もない空間にある一定期間だけ演出をし、終われば片付けてしまうイベントを生業としていますので、その事業特性から単発的で持続性のないイメージを持たれやすい業界だと思います。私もそういう社会の評価を感じて、SDGsへの貢献の難しさを痛感しました。また、SDGsのことを知れば知るほど「なんて視野が狭かったのだろう」と、個人としても企業としても、地球規模では無力に近いのではないのかという感覚に陥りました。
今はそこから抜け出し、SDGsを通じて社会にどんな価値を提供していけるのか、経済や業界のみならず、地球環境を含めた社会構造を幅広く捉えるように意識して「あれもできない、これもベストじゃない」と考えるのではなく、「できることから、より優しく」をモットーにSDGsに取り組んでいます。
まずはスポーツイベントを担当している同じチームメンバーとSDGsの観点で何が取り組めるのかをディスカッションをしました。その中で、赤枠で囲った8つのゴールに対して取り組めるのではないかと考えました。特に重点的に企画書に盛り込んでいるのは、「4番/質の高い教育をみんなに」「12番/つくる責任 つかう責任」です。
「4番/質の高い教育をみんなに」では、当社が手掛けるイベントを通じて未来を担う子供たちに様々な体験をしてもらう事ができると確信しております。
イベントを1つ成功させる為には、様々な人が関係し業務に従事します。これらを次世代の子ども達に体験してもらい、一つの業務に取り組む事やコミュニケーションを取りながら協力する事を学べるのではないかと思っております。
例えば、会場を作るためには安全に配慮した工事が必要ですし、大会を運営するにはボランティアさんやスタッフのサポートが無ければ成功しません。また、それを発信していただく記者の方々、競技を成功させる専門知識を持ったスポーツ協会の方々の仕事など、様々な業務を見ることで子ども達に適切かつ効果的な学習成果が得られ、将来に繋がる何かを体験を通じて感じていただけると思っております。
「12番/つくる責任 つかう責任」では、どうしてもイベントは一過性で持続性がなく、開催するたびに大量のゴミが発生し環境に悪いというイメージはあります。ですが、当社が保有するテントや備品などのレンタル商品を活用する事で、イベントでもゴミを減らし、来場者にはゴミの持ち帰りを推奨しつつ、それでも出たゴミは全て分別・リサイクルする事でロスを軽減したイベントを実施しております。
また、シート類や床材などは再生素材の利用、プラスティックなどの廃棄素材の利用軽減など、イベント通じてこれらを実施しながら開催している主催企業様をPRする事で、イベントへの来場者に資源の浪費を抑える活動を訴求していく事が可能だと信じております。
私はSDGsに興味を持ち、SDGsソーシャルクラブに入り、それをきっかけにeco検定(環境社会検定試験)を受け、合格しました。このような試験に合格する事も大切ですが、まずは他の皆様がSDGsに興味を持ってもらい、最適な活動を実践する事が一番大事だと感じております。もちろん強要するのではなく自分自身で「気づく」事が最大のポイントで、私はそれに「気付いて」もらうべく当社が関わる全てのイベントを通じて環境活動をアピール出来ればと思っております。
私が手掛けるイベントで17項目全てを網羅できるわけではありません。
できることから全力で!とは思っておりますが、業務では関われていないSDGsの項目にも自主的に携わり、持続可能な世界を作る社会を目指します。