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COLUMNコラム

オンラインイベントのメリットや流れ、事例にみる成功のコツを解説

近年、オンラインイベントやリアルとオンラインを組み合わせたハイブリット開催のイベントなどのニーズが高く、イベント企画を考える上でオンラインは大きな選択肢となりました。

今回は、オンラインイベントの種類、メリット・デメリット、開催の流れや事例にみる成功のコツなどを解説します。

オンラインイベントの種類

オンラインイベントとは、インターネット回線を使って開催されるイベントのことです。Web会議などで利用されるGoogle MeetやZoomをはじめ、参加者の管理やアンケート集計なども備わったウェビナーツール、動画配信サービスなどを使って行われます。ここでは、オンラインイベントの主な3つの配信形式をご紹介します。

一方向型

主催者が一方向で語り進める講義型タイプのオンラインイベントは、「一方向型」と呼ばれ、参加者は視聴のみとなります。オンライン講演やセミナーでは、ウェビナーツールなどを利用した「一方向型」が多いでしょう。

通常、参加者のビデオ・音声はオフとなるため、質疑応答の機会がなければ、イベント上で主催者側と参加者とのやり取りは行われません。参加のハードルが低く、大規模なセミナーでも安定した配信が行える一方、オンデマンド動画など録画コンテンツとの差別化が課題です。

双方向型(参加型)

Web会議ツールなどを使い、主催者と参加者がリアルタイムでコミュニケーションが図れるオンラインイベントを「双方向型(参加型)」と言います。対話型セミナーやワーク型研修などで利用されます。通常、参加者のビデオ・音声はオンとなるので、イベントの進行に合わせて発言が可能です。参加者は参加意識を持ちやすく、主催者側もリアルタイムで参加者の反応がわかるため、イベントならではの臨場感が出しやすいというメリットもあります。

オンデマンド型

事前に制作した動画をサーバーにアップロードして行う配信形式を「オンデマンド型」と言います。前もって動画を撮影するため、撮り直しや編集ができ、質の高い動画を作ることができます。参加者も自分の好きなタイミングで動画の中断や再視聴が可能。一方、双方向型のようにリアルタイムでコミュニケーションが図れないため、参加意識は低くなります。また、収録動画には著作権が発生するため、主催者側はパスワード設定など公開制限をつける必要があります。

オンラインイベントの活用シーン

オンラインイベントの主な活用シーンをご紹介します。

ウェビナー

ウェビナーは、Webとセミナーを組み合わせたオンラインセミナーのことです。セミナー形式のイベントは参加するハードルも比較的低く、さらにオンラインで場所にとらわれないため、集客も見込みやすくなります。遠方などで実際に会場まで足を運べなかった潜在顧客に対して認知してもらう機会ともなり得るため、うまく活用すればマーケティングの面でもリード獲得が期待できます。

展示会

従来、リアル会場での開催が基本であった展示会。近年はオンライン展示会やWebとリアルを組み合わせたハイブリッド展示会も行われるようになりました。オンライン展示会なら会場の費用や設営の手間が省け、チラシやカタログもWeb上に用意するため印刷する必要もありません。オンライン展示会の中には、参加企業の出展料を無料にするケースも。また、リアル会場までの移動距離など、物理的な理由で来場できなかった参加者も、オンライン展示会であれば手軽に参加できることもメリットといえます。

社員総会・周年イベント

社員総会や周年イベントなどの自社イベントをオンラインで実施することも可能です。全国の社員をつなぐことができるため、参加者の拘束時間や、移動に伴う交通費、会場費などのコストを削減できるメリットがあります。相互交流しながら社内の絆を強めるプログラムを組み込んでも良いでしょう。

TSP太陽では、企業の社員総会や周年イベントにオンラインも活用して実施するサポートも行っており、企画から施工・実施までをトータルでパッケージとして提供しています。

オンラインイベントのメリット

ここでは、オンラインイベントの主なメリットを5つ紹介します。

収容人数を気にせずに全国から集客可能

場所にとらわれずに開催できるオンラインイベントでは、通信環境さえあれば全国から集客ができます。さらに言えば、海外からの集客も可能。また、リアルイベントと違って、会場の収容人数にも物理的な制限がありません。

イベント企画の自由度が高い

オンラインイベントでは物理的な制限を受けにくくなることから、企画の自由度が高くなるメリットもあります。例えば、集客と同様に海外から出演者をイベントに呼ぶことも、リアルイベント開催よりも実現しやすくなります。また、リアルイベントでは利用会場の規約などにより内容が制限されるケースもありますが、オンラインイベントではありません。

コスト削減ができる・少人数運営も可能

リアルイベントでは、会場の使用料、会場の設営や交通誘導、運営など大きなコストや手間がかかりますが、会場を使用しないオンラインイベントではそれらのコストや手間をカットできます。また、イベントの運営を少人数で行える点もメリットです。初めてイベント開催を行うときなど、まずは試しに負担の少ないオンラインイベントなら始めやすいでしょう。

参加者の行動データを取得しやすい

オンラインイベントでは、参加者のデータを収集しやすくなります。申し込みから参加、参加後の行動など、参加者のデータをツールとして活用することで管理・分析することが可能です。そのデータを今後の営業活動やサービス改善の参考に役立てることができるでしょう。

イベント中止のリスクを下げられる

コロナ禍で特にリアルイベントの中止のリスクが顕著になりましたが、感染症の流行がなくてもイベント開催は、常に中止のリスクをはらんでいます。もちろん、オンラインイベントでもそのリスクはありますが、感染症や天候、交通網などの影響を受けにくいオンラインイベントでは中止のリスクを下げることができます。

オンラインイベントのデメリットと注意点

イベント開催者にとってメリットが多いオンラインイベントですが、デメリットや注意点もあります。デメリットから考えられるトラブルや課題について、必要な対策とあわせて解説します。

通信トラブルのリスク

オンラインイベントを開催するときに最も注意を払わなければならないのは、通信環境のトラブルです。通信環境に不具合があれば、イベント自体が成り立たなくなってしまいます。事前にリハーサルや配信テスト、通信の負荷テストなどを念入りに行い、さらにトラブルが起きた場合の想定もして対処法を決めておきましょう。また、主催者側に問題がなくても、参加者側の通信環境やITスキル不足が要因で参加できないケースもあります。必要な通信環境や参加方法、トラブル時の対処法などについて参加者へ事前に分かりやすく明示しましょう。

離脱率が高い

無料イベントなども数多くあり、気軽に参加しやすいオンラインイベントは、リアルイベントと比較して離脱率が高くなります。イベントの企画や魅力ある登壇者、参加者が飽きにくい視覚的なデザインなど、離脱率を下げるための施策を練る必要があります。

参加者との交流が困難

参加者と対面できるリアルイベントと違って、オンラインイベントでは主催者と参加者のネットワーク作りがしにくい点にも注意しましょう。そのため、バーチャルで交流できるツールを活用したり、チャットを活用してリアルタイムで双方向のやり取りを実現したりするなど、ネットワーク作りの工夫をする必要があります。

オンラインイベント開催の流れ

オンラインイベントを開催するための流れをご紹介します。

企画立案

企画立案をする前に、イベント開催の目的を明確化することが重要です。商品やサービスのPR、認知度UP、新規顧客の開拓など、さまざまな目的があるでしょう。目的を明確にしたら、イベントの目標(ゴール)を設定してターゲットを詳細に絞り込みます。ペルソナを設定してターゲットをイメージできたら、ニーズを分析して参加者に刺さるテーマ・タイトル・内容になるように、予算を検討しながら企画を作り込んでいきます。

出演者・役割分担の決定

企画が決まれば、企画に沿った出演者に出演交渉を行います。ターゲット層から支持の厚い人物・知名度の高い人物、テーマに対して専門性を持つ人物が適任でしょう。また、出演者以外にもイベント運営スタッフが必要です。リアルイベントに比べると必要な人員は少ないものの、イベント成功に向けてどんな役割のスタッフを何人確保すべきか洗い出し、担当者を決めます。

配信ツールの選定

オンラインイベントでは、実施するイベントの目的やタイプ、規模などによっても適した配信ツールは変わります。イベント内容が確定したら、Web会議ツール、ウェビナーツールや動画配信サービスなどから、企画を実現するための条件にマッチする配信ツールを選定しましょう。また、安定的なインターネットの通信環境を整えることはもちろん、PCやカメラ、マイクなど使用する機材の手配・準備も忘れずに行います。

集客施策

イベントの詳細やスケジュールが確定したら、ターゲットに向けた告知や情報発信を行いましょう。具体的には、Web・紙媒体などの広告、SNSや自社サイト・プレスリリースでの告知、メールやメルマガ、DM、チラシ、電話営業(テレアポ)などがあげられます。特にターゲットを絞って配信できる広告などを有効に活用できれば、集客につながりやすくなるでしょう。イベントの数日前に参加予定者へリマインドメールを送るのも効果的です。

リハーサル・本番

オンラインイベント実施にあたっては、入念なリハーサルが大切です。特に、参加者の離脱の原因ともなり得る通信トラブルに関しては、さまざまなケースを想定して機材の動作チェックや配信パフォーマンスの確認を行いましょう。どんなに念入りにリハーサルを行っても、本番で想定外の事態が起きることはあり得ます。当日にも、直前リハーサルを行い、少しでも不安要素を取り除けるように万全に準備を行うことが大切です。

分析・フォロー

イベント開催後の分析は、効果検証だけでなくノウハウの蓄積にも繋がります。設定した目標は達成できたか、途中離脱はどんな場面でどのくらいあったかなどの振り返りを行いましょう。

また、参加者にイベント中や開催後にアンケートを実施してフォローを行うことも忘れずに。課題分析だけでなく、見込み顧客とのリレーションシップにもつながります。分析や参加者へのフォローから見えた課題は、今後開催するイベントの改善に役立つでしょう。

活用事例にみるオンラインイベント成功ポイント

ここでは、当社が関わっているオンラインイベントの活用事例とともに、オンラインイベントを成功させるためのポイントを紹介します。

事例1: 「イベント・マーケティング×世界名門サッカークラブ」

まずは2023年5月、コロナ禍が明けたタイミングで当社が行ったオンラインセミナー「会話の入口」での事例を紹介します。

「会話の入口」は、主にエンタメやマーケティング業界の方を対象に、最新の市場動向やトレンド、ナレッジを世界に向けて発信することを目指しています。

成功ポイント【離脱率対策】エンタメ性のある事例を絡める

「会話の入口」第一弾となった当セミナーでは、コロナ後の新しいイベントやマーケティングのあり方について考えました。世界名門サッカークラブの最新の実践事例を絡めてエンタメ性を高め、 企画に合った魅力あるゲストを設定し、ご登壇いただきました。なかでも、リアルイベントではなかなか来ていただくのが難しい、ラスベガス・ライツFCの創設者兼CEOであるブレット・ラッシュブルック氏にご登壇いただけたのは、オンラインイベントのメリットでしょう。離脱されやすいオンラインイベントでも参加者の興味を引き出した事例の1つです。

事例2:「中小企業のための障害者雇用支援フェア」

2022年11月29日、東京都と東京労働局、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構東京支部からご依頼を受けて、「中小企業のための障害者雇用支援フェア」のオンライン開催。当社が運営を担当しました。

当時はまだリアルでの開催がしにくいコロナ禍。そうした状況下でも障害者雇用の促進を図るべく、オンラインでもより実践的な相談や交流ができる工夫を行いました。

成功ポイント【ネットワーク作り】バーチャル空間で交流できる仕組みづくり

オンラインイベントだと弱くなりがちなネットワーク作りも、バーチャル空間(oVice)を活用することで実現しました。参加者はアバターを利用してオンライン上を自由に移動し、ミニセミナーの視聴や相談会への参加ができるほか、参加者同士でコミュニケーションを取ることも可能に!

また、フェアは1日のみの開催でしたが、約1ヶ月間はアーカイブで配信を行いました。アーカイブ配信ができるのも、オンラインイベントの利点です。

事例3:彩の国ビジネスアリーナ2023

2023年2月、埼玉県のさいたまスーパーアリーナでリアルとオンラインを組み合わせたハイブリットで開催された「彩の国ビジネスアリーナ2023」。当社は企画・デザイン、会場の設計・施工監理、会場側との折衝から、オンライン展示のポータルサイト制作・運営、そして事務局として出展者のサポートまで担当しました。

成功ポイント【集客UP】リアル+オンラインのハイブリッド展示会

当時はまだコロナ禍ながら3年ぶりにリアル展示も実施し、さらに、オンライン展示も組み合わせることで集客力を向上させました。

リアル展示では、避難動線や通路幅など会場側の保安上のルールを厳守しながら、会場面積に対してより多くの出展者が入れるようにブースを調整。会場レイアウトは設計チーム、装飾デザイン関連は企画チーム、設営関連は施工チーム、オンライン展示はデジタル専門チームなど、当社の専門チームが一丸となって、出展者の販路拡大へ向けて取り組みました。

特徴や注意点をふまえてオンラインイベントを成功させよう

オンラインイベントは、場所や会場の収容人数に捉われないなどメリットが多く、参加しやすいことから参加者側からのニーズも高くなっています。また、リアルイベントと組み合わせて、より多くの集客を狙うことも可能。オンラインイベントの特徴や注意点を押さえて上手に活用しましょう。

当社には、地域活性化イベントの成功事例も含め、リアル・オンラインに拘わらず、さまざまなイベントに関わってきた実績があります。主催者・企業へヒアリングを重ね、コンセプト提案はもちろん、コンテンツ企画・制作、会場運営など多角的にサポートします。ぜひ、当社と満足度の高いイベントを実現しませんか。

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