私は1988年にTSP太陽に入社して以降、設計・建築部門からクリエイティブ部門、営業部門と渡り歩きながら、イベント業界を当事者として見続けてきました。
この34年間だけを切り取っても、世相に影響を受けやすいイベント業界は変革の歴史でした。そのきっかけのうち、大きなところでは1990年代前半のバブル崩壊、1995年の阪神淡路大震災、そして2011年の東日本大震災でしょう。そのたびに社会は大きく動き、当社は課題を突き付けられながらも、時代に合った最適解を見つけ出し、さらなる発展を成し遂げてきました。2022年現在、コロナ禍に関しても、今まさにその段階に入っています。
街や観光地には賑わいが戻りつつあり、イベント業界においてもこの3年間で感染予防対策が洗練され、徐々にですが、"コロナ以前"のような大規模イベントも行われるようになりました。
「元に戻ってきた」だけではありません。自粛ムードという閉塞感の中から、デジタルを活用した新しい形のイベントも急速に発達しました。
今回に限らず、絶えず思ってきたことですが、人々はどんなことがあってもやっぱり「人と顔を合わせたい」「集まりたい」という欲求がなくなることはありません。むしろ、時代の移り変わりとともに一層貴重なものになっています。イベントは逆風を浴びるたびに、縮小するのではなく、新たに形を変えて発展していきます。この部分を担う当社としましては、一段と身が引き締まりますし、この変革期は市場規模をさらにもう一段階成長させるチャンスだと捉えています。
当社は1955年に設立し、長きにわたって様々な博覧会のパビリオンや仮設建築物を扱ってきました。この70年近くの歴史で培ってきた博覧会の膨大なデータは、決して他の追随を許すものではないと自負しております。
お客様には、これら膨大なデータを集約・分析することで、必ずやご要望に合わせたイベント成功への確かな道筋を示すことができると思っています。
今後も、当社が掲げるビジョン『感動のその先へ 世界にもっと前向きな一歩を』を実現すべく、集われるお客様の安全を第一に、心を動かし世界中の皆様に待ちきれない明日を届けるための空間づくりに全力で取組んでまいります。
今後ともお引き立てのほど、宜しくお願い申し上げます。