PROJECT実績紹介
YOKOHAMA SOTETSU SQUARE(横浜相鉄スクエア)
2015年、横浜駅西口に3D劇場「DMM VR THEATER」がオープンし、多くの人々を集めた。これは「ペッパーズ・ゴースト」という最先端技術を使った、常設劇場として世界初のホログラフィックシアター。3Dメガネなどを使わずに、人気のキャラクターがまるでステージ上にいるかのような映像体験ができるということで、期間中は「プリキュア」や「アイカツ」「ONE PIECE」など大人気コンテンツが提供され、ファンの間で話題になった。
横浜駅西口一帯は、相鉄グループが中心になって大規模な沿線都市開発が進められている地域で、「DMM VR THEATER」が建設された一角も、開発計画の途上で生まれた暫定的な遊休地だった。
「このあたりは駅から至近で、かつ近隣に専門学校や大きな学習塾などがあり、若者需要が見込める地域です。ここに話題性のあるコンテンツを置いて人の流れと賑わいを創りたい――ということで、相鉄アーバンクリエイツ様から暫定集客事業についてのご相談をいただきました。ともに何がこの場所によいかを協議した結果、3Dシアターをメインとし、食物販を含む『横浜相鉄スクエア』を5年間の期限付きで建てるという企画に至りました」(TSP太陽 設計担当者)。
受注範囲は劇場の計画・設計・施工。これには建物はもちろん、ステージや客席工事も含まれる。
「もともと弊社はシアター建設が得意です。特殊な機構を使った特殊なステージではありましたが、ステージと客席のあるエンタメ施設を創るにあたって”どこに配慮すべきか”などが、これまでの経験でわかっています。そのノウハウを結集して満足のいく劇場を創ることができましたし、お施主様からもありがたい評価をいただきました」(同担当者)。
その言葉通り、「DMM VR THEATER」は2015年のオープン以降2020年に暫定期間を終えるまで、多くの人々を熱狂の渦へいざなった。劇場のクオリティの高さは、期間終了後の現在もライブハウスとして使われていることからも証明されている。
「DMM VR THEATER」と同じ一角に建てられた「ポムポムプリンカフェ横浜店」の設計・施工もTSP太陽が担当した。これはサンリオのキャラクター「ポムポムプリン」の世界観を楽しめるコンセプトカフェ。2015年にオープンするなり若い女性客の間で話題となり、その人気は、休日には店先に長い行列ができるほどだった。
シアター建設とカフェ建設。ジャンルがまったく違うようだが、”エンタメ空間”という意味では共通しているようだ。
「大規模イベントでは飲食ができるパビリオン建設はつきものです。コンセプトカフェの建設では、弊社がこれまで培ってきたその蓄積が活きています。飲食店としての機能を踏襲しつつ、コンセプトに沿った世界観を創り出し、来場者がワクワクするようなエンタメ空間に仕上げる。”体験のデザイン”という意味では、劇場も飲食店も同じことなんです」(同担当者)。
こちらも2020年に期間を終え閉店となったが、建物自体は居酒屋コンプレックスに生まれ変わって、現在も多くの人々を賑わせている。
<DMM VR THEATER>
- 【事業概要】 世界初! 3DCGライブホログラフィック劇場
- 【施主】 株式会社相鉄アーバンクリエイツ
- 【場所】 神奈川県横浜市西区
- 【会期】 2015年10月~2020年4月
- 【業務範囲】 企画・デザイン 建築設計 施工監理
W25m×L30.5m×H8.4m(重量鉄骨造794㎡)
<ポムポムプリンカフェ横浜店>
- 【事業概要】 ポムポムプリンカフェ初の路面店
- 【施主】 株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス
- 【設計】 RIC DESIGN INC.
- 【場所】 神奈川県横浜市西区
- 【会期】 2015年10月~2020年9月
- 【業務範囲】 施設・内装設計 施工
W15m×L17m×H3.7m( 重量鉄骨造225㎡)