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PROJECT実績紹介
日本が世界に誇るリゾート地・南紀白浜と共に #01
南紀白浜パンダバンブーEXPO.
PROJECT
南紀白浜パンダバンブーEXPO.（2020年12月～2021年1月）
助成金「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成」
和歌山県西牟婁郡白浜町。旧紀伊国の南に位置することから「南紀白浜」と呼ばれるこの地域は、白浜温泉、白砂が美しい白良浜ビーチなどを擁し、日本有数のリゾート地として知られている。町の中心部からほど近く、約1.5kmの位置に南紀白浜空港を有するため、関西圏からの陸のアクセスだけでなく、空からのアクセスも抜群だ。
「温泉やビーチだけでなく、歴史的にも大変貴重な文化遺産、ジャイアントパンダで人気のテーマパーク『アドベンチャーワールド』など、白浜町は観光資源がとにかく豊富です。しかし一方で、『近県以外の観光客を増やしたい』『夏季以外も南紀白浜を楽しんでほしい』などの課題を抱えていました」（TSP太陽 担当：中野・山本・琴塚）。
特に2020年はコロナ禍の影響で、観光客そのものが減少していたという状況。そんな時に、国交省観光庁から「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成」という助成金事業が公募された。
これは、コロナ禍の影響を受けた全国の観光地に向け、観光イベント・観光資源をより安全で集客力の高いものへと磨き上げるための新しい事業を募集するものだった。
「公募内容を見たとき、白浜町にぴったりな事業だと思いましたね。白浜町は豊富な観光資源という強い武器を持ちながら、先ほど述べた課題を抱えていました。さっそく白浜町を舞台にしたプランをまとめて、助成事業に応募しました」（同担当者）。
TSP太陽は、コロナ禍以前の2019年夏から白浜町にある「アドベンチャーワールド」を運営する株式会社アワーズと「竹あかり」（後述）のイベントで協働しており、「ちょうどアドベンチャーワールドさんを軸にして、白浜町を盛り上げるような地域創生のプロジェクトができないか」（同担当者）と可能性を模索していたところだったという。
そんな経緯から白浜町をリサーチしていたため、プランの設計は比較的円滑に進めることができた。そして2020年9月、TSP太陽が提出した白浜町を舞台にした計画が採択された。
白浜町の魅力を町全体で表現するイベント
白浜町の豊富な観光資源の中でも、代表的なのが「アドベンチャーワールド」で飼育されているパンダだ。パンダの主食が笹竹なのだが、パンダは笹の部分しか食べない。その際に廃棄される「竹」を使ったアートイベント「竹あかり」をメインに据えた。
その「パンダ」と「竹」が掛け合わされて、このイベントを「パンダバンブーEXPO.」と名付けた。
「『竹あかり』というのは、切った竹にデザインを施された”穴”をあけ、その中に明かりを灯して楽しむアート作品のことです。前年（2019年）、当社は『竹あかり』の第一人者であるアーティスト・ちかけんさんとともに、白浜町のアドベンチャーワールド内でイベント『つながるSmile 竹あかり』を開催していたんです」（同担当者）。
この「竹あかり」イベントは、白浜町全体を巻き込む形でスケールアップさせた。さらに、「竹あかり」のみにとどまらず、竹資源を循環活用する社会を目指すシンポジウムの開催、白浜町特有の白い砂を使ったサンドアートなどを、町内主要7ヶ所（南紀白浜空港、アドベンチャーワールド、白良浜、千畳敷、三段壁、白浜町役場、白浜駅）を会場として展示した。
開催日程は2020年12月19日～2021年1月17日。この時期のコロナ禍の状況といえば、夏と比較するとやや落ち着いてきた時期。とはいえ全国的には自粛ムードが衰えることはなく、期待していた「他県からの観光客」が、思うように増えていないだろうことは、当時の状況を思い浮かべれば想像に難くない。
「それでも、このイベントを通して得られたものは大きかったですね。白浜町の皆様と協働することで絆も深められましたし、竹を研究する先生やアーティストの皆様など、普段なら絶対に出会わないような方々に出会うことができました。そしてなによりも、来場者アンケートでは『竹がこんなにも美しく光るとは知りませんでした』『砂のアートは圧巻でした』などが見られ、白浜町発のアートや観光資源には、人を感動させる力があると確信することができました」（同担当者）。
