PROJECT実績紹介
『観光キッザニア化』事業
南紀白浜パンダバンブーEXPO.(2020年12月~2021年1月)
観光庁の「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成」助成事業の公募から始まった「南紀白浜パンダバンブーEXPO.」。TSP太陽が次に挑戦するのはイベントの閉幕直後となる2021年2月、同じく観光庁が公募した「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」助成事業だった。
「『南紀白浜パンダバンブーEXPO.』で協働していたアドベンチャーワールドさんから『こういう構想を考えていまして、当てはまりそうな公募があるんですが、どうですかね』と紹介されたのがきっかけでした」(同担当者)。
これは、文字通り「域内連携促進の検証」、つまり地域内の交通事業、漁業、農業、地場産業などの多様な事業者が連携しながら、「その地域が持つ観光資源をどのように磨き上げていけるのか」という実証事業の募集だった。
「内容としては、町内のホテル『白浜館』さんが、親子で滞在しながら親が仕事している時にお子様が体験できるワークショップを実施していた前例があって、これを親子一緒に体験できる職業体験にすることで域内のさまざまな事業者で行いたい、とのことでした」(同担当者)。
白浜町にはホテル業だけでなく、漁業も農業も、空港もテーマパークもある。「パンダバンブーEXPO.」の「誘客多角化等のための~」のケースと同じく、こちらも元々豊富な観光資源を持つ白浜町には「ぴったり」な事業だった。
そして、仮事業名を「『観光キッザニア化』事業」としてこれに応募した。
「白浜町の豊富な観光資源を、『職業体験』という切り口で知っていただこうというプランです。過度な渋滞を避けたい旅行需要や、近年定着しつつある”ワーケーション”での観光地利用者、近県からのリピーターなど、お子さんのいるご家族だけに限らず、大人の方が白浜を訪れるきっかけになるように考えました」(同担当者)。
同時に、他業種が連携を行いながら実施することで地域内の縦割りを打破するとともに、町ごと「職業体験ができるテーマパーク」(=キッザニア化)にしてしまおうというのが狙いだ。
「白浜町の豊富な観光資源を、『職業体験』という切り口で知っていただこうというプランです。過度な渋滞を避けたい旅行需要や、近年定着しつつある”ワーケーション”での観光地利用者、近県からのリピーターなど、お子さんのいるご家族だけに限らず、大人の方が白浜を訪れるきっかけになるように考えました」(同担当者)。
同時に、他業種が連携を行いながら実施することで地域内の縦割りを打破するとともに、町ごと「職業体験ができるテーマパーク」(=キッザニア化)にしてしまおうというのが狙いだ。
無事に助成事業に採択されてからは、域内の漁業、農業、ホテル、空港、テーマパークの各事業者と「おしごと体験」プランの擦り合わせをしていくのだが、これが比較的スムーズにいった。それもそのはず、TSP太陽は「パンダバンブーEXPO.」を作り上げていく中で、白浜町内の各事業者との調整役も受け持っており、すでに多くの担当者との面識があった。関係の構築もゼロからではなく、「10のうち3か4のレベルから始められた」(同担当者)という。
事業の正式名称を「夢をかなえる!南紀白浜おしごと体験ツアー」と改め、日程は2021年11月6日~7日と12月9日~10日の2回と決まった。それぞれ5組の家族に、一泊二日で5業種のうち2業種を体験してもらう。また、職業体験を行うことで「しらはマイル」というクーポンを発行し、町内で実際に好きな商品と交換できるようにした。
「コロナ禍で家族旅行がほとんどできない現状で、参加者のご家族はみんなで旅行に来られて、さらに一緒に汗を流すことができたことで非常に喜んでいらっしゃったようです。この取り組みが事業化できるかどうかというのはこれからの課題になりますが、この取り組みによって地域内の連携も図れましたし、実証事業としてはいい感触を残すことができたと思います」(同担当者)。
白浜町と協働した「パンダバンブーEXPO.」と「『観光キッザニア化』事業」。この2つの事業に共通することは、観光庁の助成金を上手に活用しながら、TSP太陽が主導したという点だ。「当社の事業は基本的に受託事業がすごく多いんです。今回のように助成金の枠以外に何もない中で、予算割りから企画・設計、運営まで全て自分たちの手で描き、主催できたという意味では、なかなか得難い経験ができたなと感じています」(同担当者)。